【新・企業広報力調査2022】概要と「企業PR力」比較分析~診断プログラム
電通PRコンサルティング内シンクタンク「企業広報戦略研究所(C.S.I)」では、国内企業広報活動の実態把握を目的に、2014年から隔年で企業広報力調査を実施。本年、広報担当部局への期待や役割の拡大に伴い、「調査モデル」も大きく刷新。これからの企業広報活動には、「企業価値」創造の視点が不可欠であると考え、9つの広報力を設定しました。この「新・企業広報力調査2022」から見えてきた企業広報力実態、そして今後の対応についてご紹介します。
※【新・企業広報力調査2022】は、「価値づくり広報モデル」をベースにした調査票で、2022年6月末から8月に実査。回答を得た450社のデータを集計し、日本の上場企業の広報活動の全体傾向や課題について分析しています。
なお電通PRコンサルティングでは、当「新・企業広報力調査2022」で回答を得た15業種450社のデータをもとに、お客様の「企業広報力」を調査回答企業全体や業界平均等と比較分析、診断するレポートプログラムをご用意しました。ご依頼のお客様には、個別活動分析レポート、ならびに業種別活動実態ランキング/貴社の広報活動比較シートをご提供いたします。また、その他調査と組み合わせて、広報戦略の策定支援なども行っております。
ぜひ、皆様の日常の広報活動を振り返るとともに、今後の広報活動計画を見直す機会として、ご活用ください。
企業広報力調査
企業広報戦略研究所(電通PRコンサルティング内)では、日本市場で活躍する全業種の企業を対象に、「企業広報力調査」を実施。各社の広報力に関する現在位置を多角的に分析するとともに、各社が広報活動の水準向上への道筋を見出すことを目的に、2014年より隔年で実施しています。
第4回調査までは、企業広報戦略研究所が開発した「広報オクトパスモデル」に基づいて、企業の8つの広報力を評価。日本市場で活躍する全業種の企業を対象に定期実施し、各社の現在位置を多角的に分析するとともに、各社が広報活動の水準向上への道筋を見出すことを支援してきました。
価値づくり広報モデル
「広報オクトパスモデル」を開発してから10年が経ち、広報を取り巻く環境も大きく変化してきたことをうけ、これからの企業の広報活動には企業価値創造(「価値づくり」広報)の視点をより強く意識する必要があると考え、そのために必要な戦略・戦術を棚卸し、設計を行い、「価値づくり広報モデル」とネーミング。
「価値づくり広報モデル」は、そのプロセスを、根幹をなす「Strategy(戦略)」、それを受けて行う「Activity(活動)」、基盤として押さえるべき「Management(組織)」の3つに整理。9つの広報力を設定しました。
「価値づくり広報モデル」スコアの算出方法について
本調査は、広報活動に関する設問(90問)を9つの広報力に分類し、各広報力を構成する10項目の基礎点を定めています。それに加え、当研究所の専門家パネル(研究者、メディア、広報実務家12人)の各メンバーが戦略的重要性が特に高いと評価した項目に点数を付与。
基礎点に専門家評価の点数を加算し、総計100点で各広報力を算出しております。
2022年度 新・企業広報力調査 結果概要
調査結果
詳しくはこちらの資料をご覧ください。
<調査結果のポイント>
現状は「PESO活用力」※が最も高く、情報発信型の広報活動がメイン。 9つの広報力のうち戦略で重要な「ファクト力」「インパクト評価力」の向上が課題
広報力スコアの業界別ランキング1、2位は、「電力・ガス」、「食料品」で前回調査と変わらず。「運輸・倉庫」が大きく伸長(4位←11位)
広報効果測定はアウトプットを量で測るものが上位。トップは「新聞や雑誌で報道された件数、分量」で6割以上の企業が実施
担当する業務のテーマ、この8年で最も伸長したのは「CSR、SDGs」。今後重視する広報活動1位は、「ESGやSDGsにおいて自社に期待される役割の把握・分析」
重視する広報ターゲット1位「株主・投資家」、2位「顧客」、3位「従業員とその家族」は前回と同順位。「メディア」は「取引先」に次ぐ5位にワンランクダウン(5位←4位)
※「PESO活用力」とは、戦略に基づき、複合的にメディアを駆使し、タイムリーかつ継続的に情報発信を行う能力、と定義しています。
調査概要
調査対象 :日本の上場企業3765社 広報担当責任者(「会社四季報 2022年」掲載時点のプライム市場、スタンダード市場、グロース市場 上場企業様)
有効回答サンプル数:450社(回答率12.0%)
調査方法 :郵送・インターネット調査
調査期間 :2022年6月27日~8月5日
調査主体 :企業広報戦略研究所(株式会社電通PRコンサルティング内)
※当社では、この調査結果を使用して、お客様の広報力を比較分析、レポートするサービスを提供しています。なお比較いただくデータは、統計的に集計処理をしたものです。ご回答企業様以外の個社データについては、共有いたしかねます。ご了承ください。
Findings
■広報視点での「企業価値」の設定を
自社の企業価値とは何か? 何を目指すのか? 測定可能な「企業価値」を広報的な視点で設定することが重要。
■「ファクト力(活動実態をプロデュースする能力)」の向上を
企業価値創造の視点で広報を行うには、広報目標達成に向け、活動実態(ファクト)をプロデュースする力の向上が欠かせない。
■「社会的影響(インパクト)」を核に据えた広報戦略を
専門家が重視するにも関わらず「社会的影響(インパクト)」を踏まえた活動実施率は低い。
よって、自社の広報活動が社会にどのような影響を与えるかを予測し、目標設定や戦略を立てる必要がある。
※引用されたデータや状況、人物の所属・役職等は本記事執筆当時のものです。
電通PRC‐PRX事務局よりご案内
電通PRコンサルティングでは、当「新・企業広報力調査2022」で回答を得た15業種450社のデータをもとに、お客様の「企業広報力」を調査回答企業全体や業界平均等と比較分析を通じて診断するレポートプログラムをご用意しました。ご依頼のお客様には、個別活動分析レポート、ならびに業種別活動実態ランキング/貴社の広報活動比較シートをご提供いたします。また、その他調査と組み合わせて、広報戦略の策定支援なども行っております。
ぜひ、皆様の日常の広報活動を振り返るとともに、今後の広報活動計画を見直す機会として、ご活用ください。