メディアリレーションズとは?広報活動における「メディアとの関係のつくり方」

メディアリレーションズとは、企業や団体がメディアと良好な関係を築き、その関係性を通じて情報を発信し、パブリシティを獲得することです。

この記事では、メディアリレーションズの基本的な概念から、具体的な関係構築の方法を詳しく解説します。
 
PR活動の核となるメディアリレーションズの重要性を理解し、効果的な広報活動を展開するためのヒントを得ましょう。
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目次[非表示]

  1. 1.メディアリレーションズとは?
  2. 2.メディアリレーションズの基本 まずは“相手”を知ることから
  3. 3.メディアに関心を持ってもらうためには?
  4. 4.メディアも在宅勤務に…メディアリレーションズの課題とは
  5. 5.メディアリレーションズ構築のために…「今日からできる」5つのこと
    1. 5.1.①ライター・ハンティング
    2. 5.2.②企画書やプロモート資料は「メディア(記者・ライター)」ごとに作る
    3. 5.3.③編集する側に立って考えて、情報を準備する
    4. 5.4.④会った記者やコンタクトを取った記者の情報は、記録(メディアカルテ)を残し、部署内で共有する
    5. 5.5.⑤メディアを知るだけでなく、お互いを知る
  6. 6.変わらない“メディアリレーションズの基本”
  7. 7.電通PRコンサルティングのメディアリレーションズ


メディアリレーションズとは?


メディアリレーションズとは、メディアの記者や編集者と良好な関係を構築し、さまざまな情報開示活動を通じてその関係性を拡充・維持し、さらにはメディアへの良好な露出を獲得していくことです。

企業や団体のPR活動の核(あるいはベース) として位置付けられます。

外部環境、メディア環境などを勘案し、メディア対応戦略を立案。この戦略に沿って、プレスリリース、記者会見、個別インタビューなどの形でメディアに向けて情報を発信し、パブリシティを獲得すると同時に、メディアとの良好な関係を構築していきます。


メディアリレーションズの基本 まずは“相手”を知ることから


メディアリレーションズは「人と人とのコミュニケーション」。メディアの“目線”を知ることが基本となります。必要なことは、「メディアをよく見る/よく知る」ことです。媒体資料だけでなく、メディアを見る、読む、理解しようとすることが重要です。
 
また、「人を知る」ことも重要です。
 
メディアを作っているのは“人”。どんな気持ちでメディアを作り、どんな思いでコンテンツを作っているのか、メディアを通してどのような人たちの心を動かしたいのか、目指しているところをできるだけ理解しましょう。
 
メディアの“目線”を知るためのポイント

・“メディアの人”だからといって身構え過ぎず、たくさん話をしてみましょう。
・個人としての最近の興味や関心事なども聞いてみましょう。
・ただ聞き出すだけではなく、自分の意見や考えを織り交ぜてみましょう。
・そこにまた反応が返ってくることで話が深まり、関係性も深まります。


メディアに関心を持ってもらうためには?


メディアに関心を持ってもらうためには、自分が相手(メディア)に関心があることを示すことが大切です。企画書やプロモート資料は、できればメディアごとに作りましょう。
 
「このメディアならどう取り上げるか?」ということを、「自分がもしそのメディアの記者だったらどう書くか?」と想像して、記事にするために必要な情報を盛り込みます。
 
企画書やプロモート資料を基にメディアの人と対話をしましょう。
メディアの反応を聞き、情報を補強・修正し、必要に応じて、再度対話をします。そういった人と人とのコミュニケーションが共感を生み、良い露出につながります。


メディアも在宅勤務に…メディアリレーションズの課題とは


以前は編集部に直接訪問したり、編集部に電話をかければ担当記者につないでもらえたりしましたが、
「メディアも在宅勤務が増え、編集部に電話をかけても担当者につながりにくい」
「メディアの担当者と会う機会が減ってしまい、新たなメディア人脈がつくれない」
コロナ禍以降、こうした悩みをよく耳にするようになりました。
 
実はメディアやジャーナリストの皆さんも、情報ソースとなる企業、仲間同士のコミュニケーションやPR会社とのコミュニケーションの取りづらさを感じています。
 
記者の人たちが今、どう周囲とコミュニケーションを取っているかを聞いてみると…
 
・Slackなどのツールを活用して、入ってきたネタを共有
・リリース配信プラットフォームをくまなく見ている
・SNSで関心領域が近い人同士、フォローし合っている
・Xやnoteを通じて個人の考えや思いを発信している
 
などの声が。
 
メディア、ジャーナリストの皆さんはこれまで以上に、情報の収集に対して、積極的に動いています。


情報はOne to Oneの時代。これまで以上に、お互いの顔が見えるメディアリレーションズを意識する。「人と人とのコミュニケーション」を大切にしましょう。


メディアリレーションズ構築のために…「今日からできる」5つのこと


①ライター・ハンティング


自社の発信に、興味を持ってもらえそうな人、そして情報流通の要となりそうな存在を探し出しましょう。
 
メディアリレーションズの基本はまずメディア(相手)をよく知ることです。
 
メディアの全般的な特徴を知るだけではなく、個々の記者・ライターがどのテーマを扱っているか、記者・ライターごとに把握するように心がけましょう。 


②企画書やプロモート資料は「メディア(記者・ライター)」ごとに作る

 
記者の元には日々大量のメールが届きます。
 
一人一人の興味・関心や担当テーマに寄り添って、「あなた宛てに作った資料」という特別感を出し、分かりやすく簡潔に作成しましょう。
 
そうすることで、資料を基に対話ができ、共感が生まれ、露出の可能性も高まります。


③編集する側に立って考えて、情報を準備する

 
コンテンツ(記事)にするために必要な情報を想像しましょう。
 
関連記事やデータ、SNSでの話題など、記事作成の要素になりそうな情報を集めて、どんな企画ができそうかアイデアを出し、メディアと一緒に考えます。
 
メディアの人はいわば料理人です。広報担当者は、料理(記事)が想像できる食材(情報)を用意しましょう。


④会った記者やコンタクトを取った記者の情報は、記録(メディアカルテ)を残し、部署内で共有する


「どんな編集体制・傾向であるか」
「いつどんな案件で誰にコンタクトしたか」
「その結果はどうだったか」
などの情報は、誰が見ても分かりやすい“メディアカルテ”の形でシェアをすることがお勧めです。
 
Excelデータでも何でも更新しやすく作るのがポイント。
 
メディアカルテを育てることは、よりよいリレーション構築につながります。

 
メディアカルテに必要な要素(例)

  1. 媒体名
  2. 編集体制
  3. 傾向 
  4. 特記事項(記者やライター情報)
  5. 問い合わせ・アプローチ(日付/担当者/内容)
  6. 掲載有無 記事リンクや内容 


⑤メディアを知るだけでなく、お互いを知る


「メディアのことをよく知る」だけでなく、メディアに、自分自身(会社と個人)のバックグラウンドや思いを知ってもらうことが大切です。
 
PRはコミュニケーションです。気持ちの部分で分かり合えることは利害やビジネスを超えて、難しいことでも実現させてしまう力があります。
 
目指すのは「利害関係」ではなく「理解関係」です。


変わらない“メディアリレーションズの基本”


メディアへのコンタクトは自社の情報を発信する時だけでなく、業界に関するニュースなどをきっかけに取ることもできます。
 
あまり間を空けると忘れられてしまったり、メディアの人の関心のあるテーマや領域が変わったりすることもあるので、半年に1回くらいはコンタクトを取り、継続的な関係を維持しましょう。
 
対面で会うことを躊躇(ちゅうちょ)しないことも重要です。
 
オンラインよりも、やはり対面で会った方が話が弾み、相談などもしやすくなります。
 
直接会う場合、1つのネタだけではもったいないので、自分が担当する案件だけではなく社内や業界に関する情報を集めて紹介するなど準備も必要です。
 
「この業界に関しては、まず○○さんに聞いてみよう!」というメディアからの評価を目指しましょう。
 
また、WEBサイトやSNSなどのプロフィール欄にメールアドレスを載せていることもあるので、面識のない記者にコンタクトを取りたい場合は、 あいさつメールを送るのも1つの方法です。
 
初めてのコンタクトがメールであることは、メディアの人にとって珍しいことではありません。


電通PRコンサルティングのメディアリレーションズ


メディアリレーションズは、一朝一夕に構築できるものではありません。
 
創立から60年以上にわたり培ってきた圧倒的なリレーションやノウハウを武器に、各メディア&カテゴリーを熟知した電通PRコンサルティングのメディア専任チームが、メディアリレーションズ活動をサポートいたします。

電通PRコンサルティングの強み 

・メディア視点(生活者視点)に立った、情報作成力・情報発信力
・メディアごとに届ける情報を変える、マルチコンテクストアプローチ
・業界トップの歴史を持ち圧倒的な実績を誇る、テレビ専門のプロモート部隊
・電通グループだからこその信頼と実績


メディアリレーションズ構築およびパブリシティに関するご質問・ご相談などぜひ、お気軽にお問い合わせください。


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