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情報解禁の常識を疑え!ソーシャルメディアで「見つけてもらう3つの工夫」

#変わる情報解禁の新常識

#局所的熱狂とニュースを創る

 

これまで、企業商品やサービス・組織に関する「情報解禁」(企業/ブランドの非公開情報を、公式として公に発表すること)は、プレスリリースや記者発表会での“報道機関向け”が主流でした。しかし最近では、ソーシャルメディア上で“生活者に向けて”、最初に情報解禁するケースも増えています。

一方で、ソーシャルメディアは、情報であふれ、タイムラインは秒刻み、トレンドも分刻みで入れ替わります。どれだけよい情報をつくっても、ほとんど届きづらいのが実情です。そのため、ソーシャルメディアで生活者向けに情報解禁として「投稿しただけ」では、タイムラインに埋もれて見つけてもらえず、せっかくの情報が話題に上らないことも。

今回は、企業/ブランドのソーシャルメディア公式アカウントから、生活者向けに情報解禁する際に「見つけてもらう」3つのアイデアをまとめました。



こんにちは、デジタルPRプランナーの深谷です。これまで、「インフルエンサーの文脈」について記事を執筆しましたが、インフルエンサー関連以外でも、TwitterやYouTubeなどソーシャルメディアを舞台にしたPRの企画や実施支援に携わっています。

さて、以前公開した当社記事に、「ヒットコンテンツの情報流通構造例」を解説したものがあります。この情報流通構造をふまえて考えてみます。まず最初のステップとしては、企業やブランドが解禁した情報(プレスリリースやソーシャルメディアの投稿、広告など)が、ある一定のコミュニティや属性で爆発的にヒットすることを目指すことになります(下記図の赤枠)。

  【徹底解説】「情報流通構造®」~ PR戦略に欠かせない「情報が広がる仕組みとデザイン」 「情報流通構造」とは、テレビ番組や新聞、ソーシャルメディアといったメディアを通じて情報が広がっていく道筋を調査し、その法則性を分析したものです。いわば情報流通構造を理解することは、PR戦略を立てるためのスタートラインです。これを知らないまま、ただプレスリリースを出し続けているだけでは、手応えを感じられないことも多いでしょう。 「PR X」マガジン|すべてのビジネス領域に、PRの技術を|株式会社電通PRコンサルティング





そのコミュニティにおいて、企業やブランドの情報が“イケてる”情報として認識され、「局所的な熱狂」を生み出せるかどうかがポイントです。そのひとつの方法として、自社/自ブランドのソーシャルメディアを活用し、まずはファン/フォロワーに「見つけてもらう」(=企業/ブランドの情報が認識される)ことが効果的なのです。

今回は「見つけてもらう」ための、3つのアイデア「①定番化」「②事前告知」「③準ニュース化」を紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.難しくなっている「見つけてもらうこと」
  2. 2.3つのアイデア「定番化」「事前告知」「準ニュース化」
    1. 2.1.①「定番化」
    2. 2.2.②「事前告知」
    3. 2.3.③「準ニュース化」
  3. 3.情報解禁は「点」ではなく「線」で考える
  4. 4.情報を届けることで築く、ユーザーと企業の信頼関係



難しくなっている「見つけてもらうこと」


いち生活者としてソーシャルメディアを見渡してみると、トップTikTokerは毎日海外の流行を観察し、その日のうちにマネして動画を投稿し、Twitterは昼夜を問わず毎分トレンドが入れ替わります。“推し”の様子も、リア友の日常も、世界情勢も、企業の新商品も、猫の写真も、ローカルニュースも、同じソーシャルメディアに一堂に集まる時代です。

24時間で消えるInstagramストーリーズや、ソーシャルメディアのライブ配信も相まって「情報の鮮度」への意識も高まっています。たった1日アクセスしないだけでもリアルタイム性は失われ、「おとといのネタ、いまさらだけど良いと思ったのでシェア」など、あえて一言添えて投稿するケースも散見されます。

このように、毎分毎秒情報が入れ替わり、その“賞味期限”も短くなっている今、「見つけてもらう」ことがますます難しくなっています。



だからこそ、ファン/フォロワーに対して、企業/ブランドの情報を「届ける工夫」がますます重要になっています。自分の好きな商品やサービスの発表、アーティストやタレントの発表などは、真っ先に反応→祝福→拡散したい出来事。そういった気持ちを理解して寄り添い、きちんと届けてくれると、その企業/ブランドに対しての好感度はより高まるはずです。

また、最近ではソーシャルメディアにおいて、「一度に全てを解禁」ではなく「一部を先出し」する形で、ファン/フォロワーに情報を届ける動きも活発です。YouTubeのプレミア公開設定、インスタライブの事前告知@ストーリー、映画作品のティザーで声やシルエットの事前公開などがその例です。



3つのアイデア「定番化」「事前告知」「準ニュース化」


これらを踏まえて、企業/ブランドのコミュニケーションで応用できるアイデアを3つ解説していきます。


Twitter投稿イメージ(定番化・事前告知・準ニュース化)


①「定番化」

毎年/毎月/毎日/毎時間、ファン/フォロワーと「約束」をし、ルーチン化の下「情報を届ける」工夫です。例えば、「毎日21時に動画をTwitterで公開します」「来月も楽しみにしてね」など。これにより、その時間に、企業/ブランドについて思い出してもらい、情報に向き合ってもらう習慣がフォロワー側にもできてきます。


②「事前告知」

2つ目は、いきなり情報解禁するのではなく、「公開時間を事前に伝える」工夫です。その事前告知を見つけてもらう時間を確保し、情報解禁まで待機してもらい、情報解禁時に「一気に」熱量を上げる作戦。例えば、「〇月〇日20時に公開します」や「明日21時からインスタライブやります」といった告知です。YouTubeプレミア公開予約など、告知することで待ち時間が期待感に変化した上で公開されるステップが増えてきています。


③「準ニュース化」

3つ目は、ファン/フォロワーの「関心が高まるタイミング・出来事に合わせて情報解禁をする」工夫です。例えば、「桜の開花宣言」というメインニュースにあわせて、「開花宣言の日限定で、桜商品の値引きやプレゼントキャンペーンを実施」という情報を発信し、メインニュースに関連した反応・拡散を促し“準ニュース”となることを狙います。



情報解禁は「点」ではなく「線」で考える


今回紹介した3つのアイデア「定番化」「事前告知」「準ニュース化」は、情報解禁を「点」ではなく「線」で考えることによって、柔軟に対応していくことができます。

具体的には、
・「時間軸」の線(公開の事前〜事後)
・「ヒト軸」の線(アカウント間)
・「行動軸」の線(○月○日は**のイベントがあるから、++に関心が集まるという仮説)
などです。


情報解禁におけるファン/フォロワーの行動(例)


例えば、

①「事前告知」を活用して、情報解禁前に一部の情報を、企業/ブランドの公式アカウントから発信します。

→ ② すると情報を発見したユーザーが、同じく興味関心のありそうな他ユーザーにも知らせたいとシェアします【ヒト軸の線】。

→ ③ シェアされた情報の価値が自分にとって高いと判断されると、後日に控える本来の情報解禁もできるだけ早く情報入手したいと考え、予定を空けておく・アラームをセットする等で、生活者はスタンバイします【時間軸の線】。

→ ④ 本来の情報解禁を見届けるために待機している際には、同じく解禁を待つ知人や友人との会話や、関連追加情報の検索が行われます【行動軸の線】。

このようにして、3つのアイデア「定番化」「事前告知」「準ニュース化」を取り入れた場合に起こり得るステップを予測しつつ、場合によっては足りない情報の追加発信や、さらなる盛り上がり要素を追加していきます。これらを意識すれば、新しいソーシャルメディアや、複数メディアを活用した情報解禁にも対応し、ファン/フォロワーに見つけてもらいやすくなります。



情報を届けることで築く、ユーザーと企業の信頼関係


昨今、熱狂的なタレント・インフルエンサー・アニメキャラクターなどのファン/フォロワーの間では、「このWEBCMの再生回数がたくさん増えればTVCMで流れるかも!」や「特定のハッシュタグを決めて〇時に同時につぶやいてTwitterトレンドを狙いましょう」のような呼びかけが起こることもしばしばあります。

さらには、いわゆる宣伝/広告ビジネスの仕組みを理解して、「YouTube提供動画だけど最後まで再生して、〇〇さん(YouTuber)にまた案件が来るようにしよう」や「せっかくなら紹介しているURLから購入して、タイアップ投稿に成果があったと認めてもらおう(そして本人に喜んでもらおう)」などの動きも見られるようになっています。

まだ一部のファン/フォロワーに限られる行動ですが、こうした動きも注視しながら、積極的に応援してくれるファン/フォロワーはむしろ前向きに盛り上がりに加わってもらえるよう、きちんと情報を届けることが中長期的に信頼を築くことにもつながります。


今回は、「局所的な熱狂」をつくるために、ソーシャルメディアでファン/フォロワーに届ける方法(=企業やブランドの情報が“イケてる”情報として認識される)の具体的なアイデアを解説しました。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

電通PRコンサルティング内の組織横断型プランニング専門チーム「PRX Studio Q」では、ソーシャルメディアを活用した企画など、企業やブランドのコミュニケーション設計を行っています。もし興味がございましたら、お気軽にご相談ください。


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出典:https://note.prx-studio-q.com/n/n14e7eda12390

※引用されたデータや状況、人物の所属・役職等は本記事執筆当時のものです。



■ご参考資料①

情報流通を活性化する、ペイド・ソリューション・プログラム

「情報流通構造®」とは、テレビ番組や新聞、ソーシャルメディアなどを通じて情報が広がっていく道筋を調査し、その法則性を分析したものです。 当社ではこの「情報流通構造®」の研究成果を受けて、お客様の情報価値を最大化すべく、最適な情報流通デザインの為のクリエイティブ・プランニングやメディア・プランニング提案に活用。 またこれに加えて、活発な情報流通の促進を支援すべく、パートナーメディア事業社と連携して、2種類の当社オリジナル「情報流通促進ソリューション」プログラムを開発しました(※日本最大規模の動画インフルエンサーマーケティング会社Bitstar社等)。 戦略ターゲット層による「局所的な熱狂」と「求心力獲得」を起点に、全ターゲット層への「発信力拡大」を後押しするソリューションです。

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■ご参考資料②

ソーシャルメディアを活用したPR企画もサポート!電通PRコンサルティング「パートナー・プログラム」

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もちろん、今回ご紹介した、ソーシャルメディアを活用したPRプランニング支援なども行っております。是非お問い合わせください。

  電通PRコンサルティング「パートナー・プログラム」~「話題づくり」から「価値づくり」へ~|PR X マガジン|電通PRコンサルティング 広報/PRによる、お客様の課題解決。近年では、企業ブランド、事業ブランド、商品ブランドなどの「話題づくり」はもちろん、「価値づくり」による課題解決を期待されることも少なりありません。電通PRコンサルティングでは、「PR X:全てのビジネスにPRの技術を」という考えの元、企業価値向上/事業価値向上/商品価値向上に貢献できる「パートナープログラム」をご用意しました。お客様の課題や戦略に応じて、最適なチームを編成し、コンサルティング、プランニングサポート、さらには効果的なソリューションの提供、効果測定とKPIマネジメントまで、一元的にご提供。お客様の企業成長に貢献してまいります。 「PR X」マガジン|すべてのビジネス領域に、PRの技術を|株式会社電通PRコンサルティング






深谷 朋宏
深谷 朋宏
株式会社 電通PRコンサルティング PRX Studio Q デジタルPRプランナー/事業開発ディレクター 1993年生まれ。デジタルやソーシャルメディアを絡めたPRが得意です。電通で2年ビジネスプロデュースを経験後、現在はSNSでの拡散を前提とした情報流通設計/コンテンツ開発を主に担当しています。事業開発もしています。新しいものと流行りものが好きです。受賞歴は、Global SABRE Awards、PR AWARDS ASIA、ACC CREATIVE AWARDSなど。 ❤ SNS YouTube ゲーム 旅行

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