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ソーシャルメディアでシェアしたくなる!「隠しネタ」10選



今や、企業/ブランドの情報発信に不可欠なソーシャルメディア。にもかかわらず、せっかく情報を発信しても、膨大な企業/ブランド・アカウントからの投稿の中に埋もれてしまう、という事も少なくありません。

そこで、電通PRコンサルティング内のプランニングチーム「PRX Studio Q」では、企業/ブランドのアカウントの投稿の中で、人気・話題の投稿や、好感醸成に貢献している投稿を徹底的に調査・分析。今回は、これを通じて解った、生活者がつい参加したくなる/つい誰かに広めたくなる「隠しネタ」10選についてご紹介します。


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目次[非表示]

  1. 1.つい251331433241235193
  2. 2.「隠しネタ」10選
    1. 2.1.(1)マス向け
    2. 2.2.(2)特定のクラスタ向け
  3. 3.①メッセージに隠す
  4. 4.②最初は隠す
  5. 5.③色に隠す
  6. 6.④日付/時間に隠す
  7. 7.⑤数字に隠す
  8. 8.⑥アイコンに隠す
  9. 9.⑦名前に隠す
  10. 10.⑧構図/ミームに隠す
  11. 11.⑨謎/暗号に隠す
  12. 12.⑩用語に隠す
  13. 13.「隠しネタ」でダメ押ししよう


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「隠しネタ」の「隠す」という意味は、情報を公開しない、ということではありません。発信するメッセージ/コンテンツ、既存のコンテンツ/ロゴ/アイコンなどの中に、戦略的にさまざまな形で情報を隠し入れておくことです。

ところで今、この段落の見出しになっていた、「251331433241235193」という数字、何だろう?と気になりませんでしたか?文字化けと思った方もいるかもしれませんが、一方で、何かの意味を表すのではないか?と考察した方や、すぐにピンときた方もいるかもしれません。

この数字、平成初期の1980年代後半から1990年代前半にかけて流行したポケットベル(ポケベル)の数字です。ポケベルには、ある法則にのっとって数字を入力すると、数字を文字に変換してメッセージを送信できる機能があります。

ちなみに先ほどの数字は「こうさつ(考察)したくなる」という文字を表しています。この記事を読んでいる方の中には、ポケベルを知らないという方もいるかもしれませんが、“ポケベル世代”の方にとっては、答えが分かるとつい誰かに言いたくなるものだったのではないでしょうか。

このように、思わず考察に参加して、誰かと共有したくなる情報は、気付いた人たちの間で局所的な熱狂が生まれやすいものです。その結果、ストレートに情報発信したときよりも多くの人にシェアされることもあります。


「隠しネタ」10選


「隠しネタ」を忍ばせた情報発信を考える際には、「誰に向けてなのか」を考えることも大切です。その方向は、「マス向け」「特定のクラスタ向け」の大きく2つに分けられます。


(1)マス向け

多くの人が知っていて、分かりやすいようなネタを隠すことで、気軽に参加できる人・気付く人を増やす狙いです。


(2)特定のクラスタ向け

特定のファン層だけが知っているような内容を活用することで、コアなファン層で局所的な熱狂が生まれます。ポケベルの例も、特定の世代によく知られているものなので、こちらに含まれます。


これからご紹介する10選は、マス向け/特定のクラスタ向け、どちらにも活用できますが、どちらをターゲットにするのか明確にしながら内容を考えると、より届きやすくなります。では、「隠しネタ」10選をご紹介していきましょう。



①メッセージに隠す


ソーシャルメディアでの投稿文(メッセージ)など文章の中に別の意味のメッセージを隠し入れる方法です。

横向きの文章の端の文字をタテに読んでいくと、別のメッセージが現れるいわゆる「タテ読み」と呼ばれる手法は有名ですよね。派生系として、「ナナメ読み」や「ちょっと強引なタテ読み」などもあります。

このほか、関連がなさそうに見える自社の商品を並べて、頭文字を順番に読むと一つのメッセージになったり、添付する画像の中にメッセージを隠したりというケースも考えられます。


POINT
発信するコンテンツにかかわらず、投稿文だけで工夫できる場合もあるので、比較的トライしやすい手法です。


②最初は隠す


情報公開の際に、全ての情報を一気に出してしまうのではなく、一部を後追い(後出し)で公開する方法です。

例えば、映像作品などで、主演俳優やメインキャラクターを演じた声優について、シルエットや声だけ先に発表し、後出しで全貌を公開するという方法が挙げられます。


POINT
公式発表が行われるまで、ソーシャルメディア上などで考察や予想で盛り上がり、発表後は答え合わせで再度盛り上がるため、継続して関心を高められる効果があります。


③色に隠す


企業/ブランドを象徴し、ソーシャルメディア公式アカウントなどでも多用している色を、モーメントや企画に合わせて一時的に変更することで意味を持たせる方法です。

このほか、アイドルグループやキャラクターを起用した企画の場合、そのキャラクターを象徴する色、メンバーカラーを意識した画像や絵文字を用いた情報発信をすることもできます

アイドルグループやキャラクターの場合は、ファンだけが読み取れるコンテクストを活用することで、企業/ブランドと、特定のファン層との良い関係づくりにつながります。


POINT
「②最初は隠す」と同様に、考察/予想と答え合わせの2段階で、継続して関心を得られやすい方法です。一方で、情報や背景を正しく理解していないとファンを不快にさせてしまい、むしろ企業/ブランドのネガティブなイメージにつながることも。しっかりとしたリサーチが必要です。


④日付/時間に隠す


情報発信の投稿日時/時間に意味を持たせる方法です。企画に関連する数字のぞろ目になっている時間であったり、キャンペーンに起用したタレントやアイドルに関連した数字と同じ時間を採用したりするイメージです。

例えば、「ねこ」に関連する企画は、2月22日や22時22分(22=「にゃんにゃん」にちなむ)に情報発信をするといったケースはよく見られますよね。

ブランドが、起用したアイドルにちなんだ時間に、関連する情報をソーシャルメディアで発信したことで、ファンが投稿時間に気付き話題になるというケースもありました。


POINT
「③色に隠す」と同様に、その事柄をよく知っている人だけが理解できるコンテクストを活用することで、企業/ブランドと特定のファン層とで、新たな良い関係づくりのきっかけになることもあります。


⑤数字に隠す


仕組みやポイントは「④日付/時間に隠す」と同じですが、日付や時間に限らず、商品や企業にまつわる数字に隠すこともできます

例えば、あるブランドでは、新商品のイメージキャラクターにアイドルグループを起用した際、アイドルグループの名前を明かす前に、ブランドとグループに共通する数字にフォーカスした情報発信を行いました。ソーシャルメディアで多くの人が考察に参加し、関心が高まりました。


⑥アイコンに隠す


企業/ブランドの公式アカウントのアイコンやロゴ、キャッチコピーなどを、伝えたい情報やモーメントに合わせて一時的に変更する方法です。

例えば、「赤いロゴ/アイコン」のイメージが強い企業が、女性を応援するアクションについての情報発信をする際、3月8日の国際女性デー限定で、ロゴ/アイコンの色をその日を象徴するミモザの花の色(黄色)に変更するなどが例です。


POINT
なじみのあるアイコンなどを活用することで、企業/ブランドへの親近感が深まります。世の中に浸透している度合いが高いものほど、その「変化」「違和感」に気付きやすく、見つけてもらいやすくなります。


⑦名前に隠す


「⑥アイコンに隠す」と同じポイントや仕組みです。
公式アカウント上などで、企業/ブランド/商品の名前を、伝えたい情報や文脈、モーメントに合わせて一時的に変更し、気付いてもらう手法です。

アイコン同様、長く愛されていたり広く知られたりしているものほど、見つけてもらいやすくなります。

ブランドの名前や商品名、あるいは社屋や店舗のロゴ、商品パッケージを変えるのは大がかりですが、ソーシャルメディア上の名前やアイコンの一時的な変更なら少しハードルが下がります。


POINT
企業/ブランド/商品について「もっと親しみやすくしたい」とか「もっと柔らかい印象にしたい」など、生活者に持たれているイメージに課題がある場合には、トライしてみてはいかがでしょうか。


⑧構図/ミームに隠す


過去にあった広告や写真、認知度の高いコンテンツやキャラクターなどのオマージュとして、同じ構図やポーズを表現した画像などを投稿する方法です。

例えば、ロングセラー商品のリニューアルに当たり、昔の広告をオマージュして同じ構図で現在の商品を撮影したり、誰もが知るポーズやミームを発信したい文脈に合わせてあえてまねする、というようなイメージです。


POINT
その世代だからこそ思い出せるものや気付けるものなどをコンテクストとして活用することで、局所的に熱狂が起こり話題化しやすいです。皆が知っているものをまねすることでも、企業/ブランドに対して親近感を持ってもらいやすくなります。


⑨謎/暗号に隠す


ソーシャルメディアで投稿した写真の風景から所在地を割り出すなど、情報収集能力や調査力が高いインターネットユーザーの呼称「特定班」。そんな特定班が思わず動いてしまうような、暗号などを使った挑戦的なメッセージを企画で発信する手法です。

冒頭で用いたポケベルの事例のような、いわば「謎解き」に参加してもらうというイメージです。


POINT
クイズ感覚で参加しやすい上に、考察が白熱することで熱狂が生まれたり、答えが分かったときのいわゆる「アハ体験」で思わずシェアしたくなったりします。


⑩用語に隠す


特定の業界で働く人やファンにしか分からない「用語」を使って情報発信をする方法です。

例えば、医療従事者を応援する取り組みについて情報発信する場合に、医療用語だけを使った投稿をすることなどが挙げられます。

当初は特定のクラスタ向けだったとしても、局所的な熱狂が起きることでwebニュースになったり、他の業界の人たちの間でも専門用語だけを使ったメッセージのやりとりが大喜利的に始まったりするなど、マスに広がっていくケースがあります。


POINT
ファン向けの手法と同様に、特定の人だけが理解できるコンテクストを活用することで、企業/ブランドと特定の層とで、新たな良い関係づくりにつながる可能性があります。「専門用語」を持つ人たちは多くいるので、マスでの共感も得られやすい傾向にあります。


「隠しネタ」でダメ押ししよう


今回は、情報発信の「隠しネタ」10選について、ご紹介しました。

情報発信時の「最後の一押し」「ダメ押し」といっても、最後の最後で付け焼き刃的に取り入れるのでは、なかなか届きにくい場合もあります。さらに、その方法が企業/ブランドとマッチしているかどうかも、重要なポイントです。したがって、どんな「最後の一押し」が最適なのか、企画の早い段階から意識し、ソーシャルメディアをリサーチしたり、準備しておいたりすることをおすすめします。

出典:https://note.prx-studio-q.com/n/na5878bc93fee

※引用されたデータや状況、人物の所属・役職等は本記事執筆当時のものです。

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その熱量を、世界を動かす力に変える。電通PRコンサルティングのプランニング専門部署から生まれた組織横断型チーム「PRX Studio Q」。Qが約束するのは、これまでのPR会社の枠を越えた「PRトランスフォーメーション」。経営・R&D・マーケティングやブランディング・人事や採用など、あらゆる領域に世の中視点を取り入れ、手段を問わずプロジェクトをデザインすることでビジネスに新しい成長をもたらします。https://prx-studio-q.com/ ーーーーーーー その熱量を、世界を動かす力に変える。 いつだって、世界を変えてきたのは、熱い想いをもった人たちだ。/私たちは、その熱を、社会に届けきるためにいる。/自信があるのに、広まらない。/良いことをしているのに、届かない。/でも、この世界を少しでもよくしたいと心から思う。/そんな人と同じ目線で、ともに挑戦していきたい。/その熱は、人々の感情を動かし、やがて大きなうねりとなって、/人や、企業や、社会を前に進めていくはずだから。/「Q」は、物理学で熱量を表す記号。/いつも熱い想いのそばに。/PRX Studio Q

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