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「DIME」編集室長に聞く取材方針 “読まれる”リリースとプロモート時のポイントは?

電通PRコンサルティングでは、各著名メディアの編集長やプロデューサーにメディアとしての関心事や興味、課題感、問題意識、また新たに取り組まれていることなどをお伺いし、広報担当者のメディアリテラシー力を高めることを目指しています。
 
今回は、モノ・トレンド系メディア「DIME」の安田編集室長にインタビューしました。

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安田 典人
DIME」編集室長

 
ラジオ局J-WAVEを経て、2000年に小学館入社。広告局配属の後、2005年から『DIME』編集部に異動し、主にクルマ、家電、通信、ITなどを担当。“ガラケー”の時代から激変するIT業界を最前線で取材。2012年からWEBメディア『@DIME』を立ち上げ、2015年に編集長に就任。2017年7月から2023年10月まで雑誌とデジタルの編集長を兼任。紙とデジタルのハイブリッドメディアとして、いち早く編集部のDXを推進。2024年6月には、ラグジュアリーなクルマのある暮らしを愉しむWEBマガジン「AQ」を立ち上げる。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員、日本文具大賞審査委員も務める。


目次[非表示]

  1. 1.販売・WEBともに「右肩上がり」DIMEの取材方針とは
  2. 2.届くリリースは「一日1000通」目を通す際のポイントは?
  3. 3.「モノだけ」からの変化 スタートアップやアニメ特集も
  4. 4.「臆せずアプローチを」プロモ―ト時に伝えてほしいこと


販売・WEBともに「右肩上がり」DIMEの取材方針とは


―編集長視点で「DIME」の媒体紹介をお願いします!
 
1986年に創刊した、雑誌「DIME」は、ビジネスパーソンの「知りたい」を深掘りするメディア、 Webマガジン「@DIME」はより幅広いターゲットに向けた速報性、柔軟性のある情報を発信するメディアです。

 
それぞれが果たす役割は異なりますが、編集部員全員が両方に携わるハイブリッドな編集スタイルで運営しています。
 
長引くコロナ禍においても、雑誌の販売部数を伸ばし、Webのアクセス数やUU数も右肩上がりで推移しています。
 
ビジネスパーソンの働き方、暮らし方は大きく変化しています。そんな時代にDIMEはどんな価値観を提案できるのか、賢く生き抜くヒントを発信し続けることが使命だと考えています。
 
記事の中身の部分では、「データで迫る」「忖度(そんたく)ナシで迫る」「最深部に迫る」の“3つの迫る”を基本の方針としており、企業や産業の悩みをひも解いていくような取材に力を入れています。
 
上から目線で情報を発信する時代は終わりました。読者や広告主様との「共創」を強く意識した、コミュニケーションを積極的に展開してまいりたいと思います。

届くリリースは「一日1000通」目を通す際のポイントは?


―編集部の体制について教えてください。
 
編集部員で言うと、14名(業務委託の職員含め)です。雑誌とWEBの分担についてはそれぞれ半々ぐらいの人数で一応別れてますが、両方担当する人もいます。
 
ジャンルについては、それぞれが持っていて、働き方から車からお金から観光などだいたい全部で30ジャンルぐらいあります。もちろん1人の人が何ジャンルかを一緒に担当することもあります。
 
プラン会議は雑誌だと月1回、WEBだと月2回行っています。
 
―情報の仕分け方について教えてください。
 
リリースは一日約1000通くらい届くと思いますが、WEBチーム全員が目を通しています。
 
そこから、雑誌にもいい内容だなとか、雑誌の方で今こういう特集進んでるなとかの情報があれば、それを雑誌の担当者に振っています。
 
全てをしっかり見ていたら1日が終わってしまうので、正直開封しないものもあります。
 
そのため、どこの企業がどんな取り組みを行ったのかが明確にわかることがポイントです。
 
新製品リリースや調査リリースなどは目を通していて、新規性やヒットが予想できるものを注視しています。


「モノだけ」からの変化 スタートアップやアニメ特集も


―昔と今で変わらないこと、変わったことについて教えてください。
 
変わらないことはトレンド情報だけでなくて、そこにプラスで実用情報を合わせ込ませていることです。


小学館ということもあるので、例えばモノであればただおすすめというだけでなく、買ってどれだけ得をするのかという部分に重きを置いています。
 
また、バブル期を経て物質主義が終わり、それが定着してきている現在、「DIME」もモノ誌とは言われていますが、昨年のバックナンバーを見返すとモノを取り扱った特集は1回しかないです。
 
今はスタートアップやアニメの特集などが多く、実は中身や方向性が変わってきています。

「臆せずアプローチを」プロモ―ト時に伝えてほしいこと


― PR会社や企業の広報担当の皆さまに伝えたいことをお願いします!
 
「DIME」の強みは定番の特集がないことかもしれないぐらい常にその時代や世間の時流に合わせた内容を取り扱い続けています。
 
新製品や企業の取り組みについては、その製品・取り組みによってどういう戦略をとるのか?どう方向性を変えていくのか?といった企業の力の入れ方が事前に見えるとより興味が湧きます。
 
プロモートに関しても、電話しても繋がらないとかリモートで全然顔が見ないなどの状況でも臆せずアプローチした方が良いと思います。
 
もちろん全員にかけるのは大変だと思うので、発表会であれば「なぜその人に来てもらいたいのか」、「この媒体のこういうところに今回の発表会や製品がピッタリだと思って」と言われると行こうかなという気になります。
 
また編集部宛にリリースなどを送る場合は、名前を書いた方が読んでもらいやすいと思います。配信する前に「発表会の案内を送りたいのですが〇〇担当はどなたになりますか?」など、担当者の名前を電話で聞いてしまうのも良いと思います。
 
―今後、取り組んでいきたいことは?
 
書店の減少などの影響でWEBにシフトしてきていますが、どうしたらより多くの人に「DIME」を読んでもらえるのか、電子版やソーシャルメディアの活用、コンテンツを音声化するなど様々模索しています。
 
今年1月に初めてビジネスカンファレンスを開催し、著名なゲストの方に登壇いただいたり、オンオフ両方で多数のご参加をいただいたりなど盛況に終わりました。
 
今後もDIMEへの接触機会を広げていきたいと思ってます。


インタビュー担当:電通PRコンサルティング 野澤涼弥(写真左)


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PRX編集部
PRX編集部
電通グループ内のPR領域における専門会社「電通PRコンサルティング」が運営するオウンドメディアです。1961年の創立以来、国内外の企業、団体をサポートしてきた経験・実績をベースに、電通PRコンサルティングならではの視点で、PRの基礎から最新PRトレンドやソリューションまで幅広くお届けします。

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